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相続タイムズ 第7号

 相続税の税務調査

 

国税庁の発表によると、平成十九年分の相続税の申告状況は、亡くなった方の4・2%にあたる約四万七千人が課税対象となりました。
 
また、税務調査の実施件数が一万三八四五件で、その85・8%の一万一八八四件で申告もれが見つかったそうです。
 
申告もれが見つかった財産の中で最も金額が多かったものが、現金・預金だそうです。
もれた理由は様々でしょうし、そこまでは国税庁からも発表はありませんが、その理由を推測すると「名義預金」が挙げられると思います。
 
今回お亡くなりになった方(以下「被相続人」といいます)の名義ではないのだけれども、実質的に被相続人が管理をしていたような預貯金のことを「名義預金」といいます。
 
例えば相続対策と称して、子供や孫の名前で通帳を作り、そこに毎年贈与税の基礎控除額(一一〇万円)を少し超える位の金額を移すというようなことを行っているのを聞くことがあります。
『毎年贈与税の申告をしているから、贈与をした記録も残ってばっちり』そんな心の声も聞こえてきそうです。
 
ここで贈与については、大きな論点があります。
それは、贈与を受けた人がその贈与があったことを認識しているか、また、その贈与を受けた財産を自分で管理しているか、ということです。
 
 
贈与というのは贈与契約に基づいて行われるものですから、このような条件を満たす相手があってはじめて成り立つものになります。

たくさん通帳を作るときに、全部同じ届出印で作成し、その印鑑や通帳を被相続人が管理している場合や、被相続人が亡くなった後で初めてその名義人がその「相続対策」を知った、というような場合には名義預金として相続財産に含めて相続税が計算されることになります。

 
 
また、贈与税の申告書についても、財産をもらったことになっている人が様々な都道府県に散らばって生活しているにもかかわらず、全ての申告書が被相続人の最寄りの郵便局から郵送され、最寄の金融機関で納税もされていたとしたなら、客観的に見て、怪しいと思われても仕方がないですね。
 
名義預金は残高証明を取っても、名寄せをしても口座名義が違うため当然分かりません。そのため、相続人に悪意がなくてももれてしまうこともあります。
 調査が入って思ってもみないところを探られ、さらに修正申告で被相続人の名誉を汚すようなことがあっては、お亡くなりになった方もうかばれません。
後で余計な手間暇をかけないためにも、相続対策は十分に検討してから行うようにしましょう。